中古マンションの耐震性能は大丈夫?見極め方と新耐震基準について

耐震工事

購入する中古マンションを選ぶときに、耐震性能が気になる方も多いでしょう。

一戸建てとは異なり、中古マンションとなれば自分の判断で耐震補強工事をおこなうことは難しいため、耐震性能に優れた物件を選びたいとは誰もが思うことです。

この記事では、中古マンションの耐震性能の見極め方を解説します。

また、耐震性能と合わせて知っておきたい新耐震基準や免振、制震なども説明するので、ぜひ参考にしてください。

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中古マンションの耐震性能は大丈夫?

一般的に、鉄筋コンクリート造などのマンションは耐震性能が高いといわれています。

一戸建ての場合、木造の物件も多々ありますが、マンションは基本的に鉄筋コンクリート造などの場合が多いです。

なお、建物の耐震性能は、構造よりも各マンションで導入している耐震技術に左右されます。

購入前に構造だけでなく耐震技術も確認しておきましょう。

耐震性能の高い中古マンションの見極め方

中古マンションの耐震性能は、物件ごとに異なります。

耐震性能が気になるときは、次の3つを確認してみましょう。

  • 修繕履歴
  • 修繕計画
  • 耐震等級

それぞれのポイントで何を確認すれば良いのか、詳しく解説します。

修繕履歴を確認

マンションでは、定期的に修繕工事がおこなわれています。

今までの履歴から建築後に耐震補強工事が実施されたのか、またどのような工事が実施されたのか確認してみましょう。

マンションによっては耐震補強工事を実施しても、現行の耐震基準を満たしていないことがあります。

現行の基準を満たしていると安心して生活できるだけでなく、住宅ローン控除を利用でき、課税対象額を減額できるかもしれません。

修繕計画を確認

今後の修繕工事計画も確認しておきましょう。

現行の耐震基準を満たしていない場合でも、修繕計画次第では、今後基準を満たす可能性もあります。

また、修繕計画の内容によってはマンションの資産価値が下がりにくくなることもあるので、将来売却することを考えている方も確認しておきましょう。

耐震等級を確認

マンションによっては、耐震等級が明記されているものもあります。

耐震等級とは2000年の法改正により定められた制度で、1~3の3段階で表示されます。

なお、1は建築基準法を満たす耐震性能を持つ建物の等級です。

震度6強~7程度の地震であれば耐えることができます。

2は1の1.25倍の耐震強度を持つ建物の等級です。

長期優良住宅にも認定されます。

また、3は1の1.5倍の耐震強度を持っています。

一般のマンションに用いられることはあまりなく、消防署などの特定の施設では耐震等級3の建物もあります。

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知っておくべき新耐震基準について

耐震基準そのものは1923年に誕生しました。

その後、大地震が起こったときなどに見直しが実施され、新しい基準に改正されています。

現在の耐震基準は、1978年の宮城県沖地震をきっかけとした1981年の法改正後のものです。

新耐震基準と呼ばれ、「建物の耐震基準を震度5強程度で損傷が軽微であること、震度6強~7程度で倒壊しないこと」と定めています。

実際に新耐震基準に合致した建物は、1995年の阪神・淡路大震災のときも、旧耐震基準の建物と比べて被害はあまり見られませんでした。

大地震に備えるためにも、購入する中古マンションが新耐震基準を満たしているかチェックするようにしましょう。

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耐震と合わせてよく使われる言葉の意味

耐震とは、建物を頑丈にして地震によって崩壊しないようにすることです。

丈夫な素材を建物の骨組みに用いたり、補強金具を使用したりすることで性能向上を図ります。

耐震と合わせて免振や制震などの言葉を使うことも少なくありません。

それぞれどのような意味か見ていきましょう。

免震(めんしん)

免振とは、地震が起きたときに建物が揺れないようにすることです。

建物と地盤の間にゴム材などを置き、地震による揺れが建物に直接伝わらないようにします。

免振性に優れている建物は、地震に強いだけでなく、建物内部の被害も少なくなる点が特徴です。

具体的には、家具や家電が倒れる、食器が割れるなどの被害が少なくなるでしょう。

ただし、免震構造にすると地下室が作れない、コストが高いなどの注意点もあります。

制震(せいしん)

制震とは、地震の揺れを吸収して抑えることです。

建物内に衝撃や振動を和らげるオイルダンパーなどを設置し、地震が起きても建物があまり揺れないようにします。

なお、制震構造の建物は、地震が起きたとき上階でも揺れにくい特徴があります。

また、免振と同じく室内の被害も少ないので、家具や食器などが壊れることも回避できるかもしれません。

一般的に、コストは免振よりは少なく、耐震よりは高めです。

築年数が古い中古マンションは避けるべき?

築年数が古い中古マンションでも、耐震補強工事をおこなうなど耐震性に注意を払っているなら安心して選ぶことができます。

また、新耐震基準に合致したマンションであれば大地震が起こったときでも被害は少ないと考えられるので、耐震基準は確認しておきましょう。

中古マンションを選ぶときは、築年数だけでなく管理状態にも注目する必要があります。

管理が行き届いているマンションであれば、資産価値も低下しにくく、耐震性なども厳しくチェックされていると考えられるでしょう。

反対に、築年数があまり経っていない比較的新しいマンションでも管理状態が良くない場合は、劣化速度が速く、資産価値も下がりがちです。

中古マンションを購入するときは耐震基準に合わせて、管理状態や修繕計画なども調べるようにしましょう。

次の記事では中古マンションの築年数を詳しく解説しています。

ぜひご覧ください。

>>中古マンションは築年数何年が狙い目?買い時や耐久年数を解説

まとめ

マンションは一戸建てよりも耐震性能が高いことが多いですが、物件によって差があるので注意しましょう。

新耐震基準を満たしているか、今までの修繕履歴や今後の修繕計画なども確認し、安心できるマンションを選んでください。

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